今回の記事では、1年に2回以上引越して郵便局に転送届を出したケースに関して以下のことについて調べてみました。
- 郵便物はどこに届くのか
- 1年以内に複数回連続して転送届を出すとどうなるか
- きちんと届けるための転送届の正しい出し方
結論から言うと、
1年以内に『A(2つ前の住所)⇒B(前の住所)⇒C(現住所)』と転居した場合、郵便物をC(現住所)に適切に届けるためには、
- A(2つ前)⇒C(現住所)
- B(1つ前)⇒C(現住所)
の転居届を出すのがベストです。
・・・詳しくは記事をご覧ください!
年に2回以上の引越しをした際に生じる転送届の疑問
郵便局の転送届の有効期間は1年間です。そのため、年に2回以上の引越をした場合に、郵便物はどこの住所に届くのかという問題が発生します。
まず、郵便局の転送届の有効期間は1年間です。このことは、郵便局の公式サイトにも以下のように明記されています。
転居・転送サービス
サービス内容
お引越しの際には、お近くの郵便局の窓口に転居届を出しておくだけで、1年間、旧住所あての郵便物等を新住所に無料で転送します。転送期間は、届出日から1年間です(転送開始希望日からではありません)。
出典:日本郵便公式サイト
そのため、転送届の有効期間が満了する1年未満の間に複数回の引越をした場合、郵便物の取り扱いがどのようになるのか疑問が生じます。
例えば、
- 2019年1月まで東京都杉並区に住んでいた
- 2019年1月に東京都港区に引越して、転送届を出した
- 2019年6月にまた東京都千代田区に引越して、また転送届を出した
といった場合に「東京都杉並区」住所あてに何かが送られた場合、東京都港区か東京都千代田区の住所のどちらに届くのか、きちんと届くのかという疑問が生じるわけです。
頻繁に引越しする機会が多い場合には、このような事態に出くわす方もいると思います。
転送届の出し方によっては郵便事故のリスクが高まる
転送届を普通に出した場合、複数回有効に転送され現住所に届けられます。しかし、届くまでに余計な時間がかかったり、郵便物が適切に届けられず不達になってしまう可能性があります。
普通に転送届を出しても最新の現住所にちゃんと届く
『A(2つ前の住所)⇒B(前の住所)⇒C(現住所)』と転居した場合には、通常
- A(2つ前の住所)からB(前の住所)に引越すときにA⇒Bの転送届を提出
- B(前の住所)からC(現住所)に引越すときにB⇒Cの転送届を提出
という形で手続きを行うと思います。
この場合でも、通常はAへの郵便物もBへの郵便物もきちんとC(現住所)に届けられます。
Aに届けられる郵便物はBへの転送シールが貼られBの管轄郵便局に届けられます。その上で、さらにBからCへの転送シールが貼られCに届けられるということになるのです。
普通に転送届を出した場合のデメリット
ただし、上記の様に通常通り
- A(2つ前の住所)からB(前の住所)に引越すときにA⇒Bの転送届を提出
- B(前の住所)からC(現住所)に引越すときにB⇒Cの転送届を提出
という手続きを行った場合、以下のデメリットが発生します。
- 郵便物が届くのに時間がかかってしまう
- 郵便事故で不達になるリスクがある
- 転送届の有効期間がバラバラになってしまう
1.郵便物が届くの時間がかかってしまう
上記の例でいえば、Aに届いた郵便物が転送されると「A⇒B⇒C」とわざわざBを経由してCに配達されることになります。
「A⇒C」とBを経由せずに直接転送された場合に比べて余計に時間がかかってしまいます。
2.郵便事故で不達になるリスクがある
複数回の転送を経由すれば、時間はかかるものの現在の住所に郵便物は配達されます。
しかしながら、複数回の転送を経由して郵便物を届けるまでの手続きが増えてしまうとその分、人為的なミスなどのリスクも高まるため郵便事故などのリスクが高まってしまいます。
現住所に配達されないだけでなく、旧住所に配達されてしまうこともあります。旧住所がご実家などならともかく、全くの赤の他人が既に住んでいる住所だったとしたら、見ず知らずの他人に郵便物を見られてしまうかもしれません。
3.転送届の有効期間がバラバラになってしまう
- A(2つ前の住所)からB(前の住所)に引越すときにA⇒Bの転送届を提出
- B(前の住所)からC(現住所)に引越すときにB⇒Cの転送届を提出
のように転送届の提出のタイミングが異なっていると、有効期間である1年が経過して執行するタイミングもバラバラになってしまいます。
そうなると、いずれ
「A⇒Bの転送が失効してB⇒Cの転送のみ有効」
という状態が訪れます。
この時に、A⇒Bの転送手続きをやり直せば有効期間を延長することはできますが、もしも忘れてしまっていると、A(2つ前の住所)に郵便物配達されてしまうことになるのです。(もしくは転居先不明で届かない)
確実に現住所に届けるための手続きの仕方
より確実に各旧住所への郵便物を現住所に転送してもらためには、それぞれ旧住所から現住所に直接転送する手続きをするのが確実です。
1年以内に複数の住所変更を行った場合の転送手続きに関して
- 郵便物が届くのに時間がかかってしまう
- 郵便事故で不達になるリスクがある
- 転送届の有効期間がバラバラになってしまう
といったデメリットを克服して、より確実に各旧住所への郵便物を現在の住所に届けるためには、以下の手続きを行うのがベストです。
確実に届けるための転送手続き
1年以内に『A(2つ前の住所)⇒B(前の住所)⇒C(現住所)』と転居した場合、
- A(2つ前)⇒C(現住所)
- B(1つ前)⇒C(現住所)
の転居届を出すのがベストです。
このことは、実際に郵便局の窓口で今回の事例について相談しましたが、郵便局の担当者もこのようにすることをすすめてきました。
これなら、郵便事故のリスクも減り、郵便物が届くまでの時間も短縮できますし、転送届の有効期間も統一されます。
まとめ
- 1年以内に複数回の転居し、「A(2つ前の住所)⇒B(前の住所)」、「B(前の住所)⇒C(現住所)」のように転送届を出した場合も最終的のAあて・Bあての郵便物はCに届きます。
- ただし、上記の方法は郵便物が届くまでに時間がかかったり、郵便事故のリスクがあるなどのデメリットがあります。
- より確実に各旧住所への郵便物を現住所に届けるためには、各旧住所から現住所に直接転送する転送届を行うのがベストです。
1年以内に『A(2つ前の住所)⇒B(前の住所)⇒C(現住所)』と転居した場合、
- A(2つ前の住所)からB(前の住所)に引越すときにA⇒Bの転送届を提出
- B(前の住所)からC(現住所)に引越すときにB⇒Cの転送届を提出
という手続きをとっても、Aへの郵便物もBへの郵便物も、現住所Cに一応は届きます。
ただし、
- 郵便物が届くのに時間がかかってしまう
- 郵便事故で不達になるリスクがある
- 転送届の有効期間がバラバラになってしまう
といったデメリットがあります。
これらのデメリットを克服して適切に現在の住所に郵便物を届けるためには、
- A(2つ前)⇒C(現住所)の転送届
- B(1つ前)⇒C(現住所)の転送届
のように、各旧住所から直接現在の住所への転送届を出すのが確実です。